MECHANISM/メカニズム

フレッシュドット鮮度保持のメカニズム

フレッシュドットに含浸されたエタノールを主成分とした鮮度保持液は、徐々に蒸発します。初期段階においてはヘッドスペース(食品包装内の空間)を満たすために蒸散し、食品やその水分に吸着されます。食品の表面を被うことによって、包装内に混入した腐敗や食中毒の原因となる微生物の増殖が進行する前に、鮮度保持の効果を発揮します。ヘッドスペース内の蒸気と食品に吸着された保持剤が平衡状態になった時、見かけ上の蒸散は停止します。もし、包装材料のエタノールガス・バリア性が完全であれば鮮度保持効果はそのまま継続します。したがって、包装材料の選定は非常に重要です。

水分活性値(Aw)について

微生物が生きるのに必要な「自由水」
細菌やカビなどの微生物が成育するには水分が必要です。そのために食品の長期保存には昔から「乾燥させること」が有効な方法でした。水分は単なる水分量ではなく、水分の存在の仕方が問題です。微生物が利用できる形かどうかが重要です。
水分の存在には「結合水」と「自由水」があります。食塩や砂糖等と結合しているのが「結合水」でこれは微生物には利用できません。
物質と結合せずに存在するのが「自由水」です。食品の保存にはこの自由水を減らすことが有効なのです。塩鮭や羊羹のように、食塩や砂糖によって長期保存しているのは、これを利用したものですが、最近は減塩や甘さ控え目によって保存期間が短くなる傾向にあります。

食品に含まれる「自由水」の多さを示すものが水分活性値(Aw)です
個々の食品の「自由水」を数値で表したものが水分活性値(Aw)です。
水に物質を溶かした時、水蒸気圧が低下します。その水蒸気圧と何も溶かさない純水の水蒸気圧の割合が水分活性値(Aw)です。

微生物が増殖する水分活性値の範囲